介護ロボットはどこまで役に立つ?導入のメリットと今後の課題

 

介護ロボットが注目されています。
高齢化が進んでいるにもかかわらず、介護スタッフは不足しているという現状や、在宅の介護者が陥りがちな「介護疲れ」を解決するために、介護ロボットがこれから大きな役割を果たすだろうと考えられているからです。
今回は、介護ロボットに興味がある人のために、介護ロボットの現状や将来性についてご紹介します。

 

 

【目次】

  • 1. 介護ロボットが注目される理由と安全性
  • 2. 介護ロボット導入のメリットと課題
  • 3. 介護ロボットの重点開発分野
  • 4. 現在活躍中の介護ロボットたち
  • 5. 介護ロボットの一日も早い実用化を

 
 

介護ロボットが注目される理由と安全性

そもそも介護ロボットとは何か。まずは、介護ロボットの基礎知識と注目される理由を見てみましょう。

 
●介護ロボットとは?
介護ロボットとは、生活面の介護が必要な人(要介護者)を補助し、介護者側の負担を軽減することを目的に開発されているロボット機器です。
「介護支援ロボット」や「介護福祉ロボット」とも呼ばれます。

 
●介護ロボットが注目される理由
増え続ける高齢者の数に対して介護現場の人手不足が深刻化しており、介護ロボットがその問題を解決できるのではないかと考えられていることが理由です。

 
2013(平成25)年6月、政府がロボット介護機器の開発・導入促進に戦略的に取り組むことを発表すると、経済産業省と厚生労働省は「ロボット技術の介護利用における重点分野」を策定し、介護ロボットの開発支援に踏み出しました。

 
具体的には、ロボットの開発を進めるメーカーへの支援だけでなく、介護ロボットの導入を促すために補助金制度を設けたり、介護現場で実際に利用した人の声が開発者の耳に直接届くような仕組みをつくったりすることで、現場のニーズに合致するロボットの開発を進めています。

 
 
●介護ロボットの現状
国の積極的な支援を受け、介護ロボットの開発は進んでいるものの、一般的にはまだ普及していません。

 
普及が遅れている理由はいくつか考えられます。
現段階で介護ロボットができるのは単一作業のみであり、要介護者1人の介護を全てまかなうためには、多種の介護ロボットを組み合わせて使う必要があります。
また、介護ロボットが完全にスタッフの代替を担える段階には至っておらず、人間の手による操作が必要となるため、あまり実用的とはいえない点が理由として挙げられます。

 
開発されている技術と、介護者や要介護者のニーズにギャップが生じていることも、介護ロボットの普及を妨げています。
メーカーは、自社の先端技術を組み込むことに躍起ですが、それがかえって利用者のニーズからかけ離れたものを作り上げているともいわれます。

 
介護ロボットの安全性を疑う声も上がっており、介護現場での実用化はまだ先になりそうです。

 
 

介護ロボット導入のメリットと課題

利用者側のニーズを満たすロボットが開発され、現場に導入されると、どのようなメリットがあるのでしょうか?解決しなければならない課題と併せてご紹介します。

 
●介護ロボットのメリット
介護者の身体的・精神的負担の軽減が大きなメリットです。大人の要介護者は体重があるため、支えながら歩いたり、抱きかかえて移動させたりすると、介護者の体に負担がかかります。
そういった動作を介護ロボットに委ねることで、介護者の身体的苦痛を軽減させ、同時に精神的な負担も軽くできます。
 

要介護者にとっても、「申し訳ない」「恥ずかしい」といった介護者に対する心理的負担を軽減できる点もメリットです。

 
さらに、介護ロボットの導入によって介護者の業務効率が向上すれば、人手不足の解消や人件費の削減につながり、より働きやすい職場へ変わることも期待できるでしょう。

 
 
●介護ロボットの課題
真っ先に挙げられるのはコスト面です。普及率がまだ低いため介護ロボットの単価が高く、活用事例が少ないことによる不安もあり、介護者や要介護者が「利用したくてもなかなか踏み出せない」のが現状です。

 
また、いざ導入してみたものの操作が難しく、慣れるまでに時間がかかってしまう点も、解決しなければならない課題です。

 
現在、介護ロボットには大型のものが多いため、保管や設置スペースの確保が難しい点もデメリットです。

 
開発側は、利用者の利便性を考え、低単価で操作が難しくなく、スペースを取らない小型のロボットを生み出すことが期待されます。

 
 

介護ロボットの重点開発分野

介護ロボットに必要とされ、重点的に開発が進められている機能は、主に次の5つです。

 
●移乗介助機器
・装着型
介護者のパワーアシスト機能を備えた装着型の介護ロボット機器です。
介護者が装着することで、要介護者をベッドから車いすやトイレに移乗させるときのアシストを行い、介護者の腰の負担を軽減させることができます。一人で着脱可能です。

 
・非装着型
介護者のパワーアシスト機能を備えた非装着型の介護ロボット機器です。
介護者が要介護者を抱き上げ、ベッドから車いすに移乗させるとき、介護者の一部または全てのパワーアシストを行い、介護者の腰の負担を軽減させます。一人で使用できて、機器を据えつける際の住宅への設置工事などは不要です。

 
 
●移動支援機器
・屋外型
要介護者が外出する際、自身の足で歩行することを支援し、荷物などの運搬を補助する介護ロボット機器です。
「車輪は4つ以上」「砂利道や段差がある場所でも安定して移動できる車輪径」「マニュアル・ブレーキ搭載」「普通自動車の車内・トランクに搭載可能(折りたたみ式も可)」「雨天時に対応できる防水対策」「重量は30kg以下
など、条件が定められています。

 
・屋内型
要介護者が屋内にいる場合、トイレへの往復の歩行支援を行ったり、トイレやベッドに座ったり立ち上がったりする動作の支援を行う介護ロボット機器です。
使用者が自身の足で歩行移動することができ、自分一人、または介護者一人によるサポートがあれば使用できます。従来利用している歩行補助具などとの併用も可能です。

 
 
●排泄支援機器
居室に設置して利用できる介護ロボット機器です。
設置場所の調整と移動が可能で、居室内にいながら、便座に座って排泄できます。その際、排泄物を室外に流したり、容器や袋を用いて密封・隔離したりして、排泄物の臭いが室内に拡散することを防ぐ工夫もされています。

 
●見守り支援機器
・介護施設型
センサーや外部通信機能搭載の介護ロボット機器で、介護施設での利用を目的としています。
24時間、昼夜を問わず使用でき、同時に複数の要介護者を見守ることができます。
施設内の複数の介護者に向け、同時に情報を提供することも可能です。
要介護者が自ら助けを求めるときだけではなく、例えば、要介護者がベッドから離れた際に、即座に検知して介護者へ通報されるので、事故などを未然に防ぎやすくなります。

 
・在宅介護型
転倒検知センサーや外部通信機能搭載の介護ロボット機器で、在宅介護での利用を目的としています。
浴室などを含めた複数の部屋を同時に見守ることができ、暗所においての使用も可能です。介護施設型と同様に、要介護者が自ら助けを求めるときだけではなく、例えば、要介護者が室内で転倒した場合、それを検知してすぐに介護者へ通報してくれます。

 
 
●入浴支援機器
要介護者が浴槽への出入りを行う際に、一連の動作を補助する介護ロボット機器です。
要介護者一人、または介護者一人の補助によって利用できます。
設置には特別な工事は不要で、家族の他のメンバーが入浴する際には、一人でこの機器を取り外して片づけることもできます。

 
 

現在活躍中の介護ロボットたち

介護の現場で実際に活躍している介護ロボットをご紹介します。

 
●電動歩行アシストウォーカー

 
・開発企業名
RT.ワークス株式会社
・分野名
移動支援(屋外型)

 
グリップを握りながら押すだけの簡単操作で利用できます。センサーが利用者の力の強弱や動き、路面状況などを感知することで、その時々に応じた制御を行います。上り坂ではモーターのアシストで力を入れなくても進み、逆に下り坂ではブレーキ制御によって安全な歩行が可能です。通信機能を活用すれば、利用者が現在どこにいるかなどの情報を家族や介護者に知らせることができます。

 
 
●ベッドサイド水洗便器

 
・開発企業名
TOTO株式会社
・分野名
排泄支援

 
居室ベッド脇などに設置できる水洗トイレです。ベッドからトイレへの移乗の手間が軽減されます。水洗トイレなので汚物処理の必要がなく、脱臭機能も装備されています。大人二人で持ち上げて移動することができ、使用者の状態や状況に応じて設置位置を変えられます。温水洗浄便座や暖房便座機能も搭載されています。

 
 
●シルエット見守りセンサ

 
・開発企業名
キング通信工業株式会社
・分野名
見守り支援(認知症の人の見守り)

 
見守り対象者(要介護者)がベッドから起き上がったり離れたりしたことを検知すると、あらかじめ設定しておいたパソコンやモバイル端末などに情報が送信されるので、離れた場所から見守ることができます。夜間も状況確認が可能です。見守り対象者のプライバシーにも配慮されていて、送られる画像はシルエット画像になっています。

 
 
●パロ

 
・開発企業名
独立行政法人産業技術総合研究所
・分野名
コミュニケーションロボット

 
『パロ』は、2002年に「世界で最もセラピー効果のあるロボット」としてギネスブックに認定されたアザラシ型ロボットです。国内外において、高齢者向け介護施設などにおける実証実験の結果、アニマルセラピーと同じような効果が得られるとされています。搭載されている人工知能やセンサーによってさまざまな反応を示し、感情表現や動物らしい動作を見せます。

 
 
●PALRO(パルロ)

 
・開発企業名
富士ソフト株式会社
・分野名
コミュニケーションロボット

 
人工知能を持つ小型のヒューマノイドロボットです。100人以上の顔や声を識別し、情報を記憶することができます。会話を交わすだけでなく、自ら積極的に話しかけて、クイズを出すことも可能です。PALROは、主に要介護者同士が会話を始めるきっかけづくりやレクリエーションの進行(司会)に役立てられています。

 
 
●HAL

 
・開発企業名
CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社
・分野名
移乗介助(装着型)

 
移乗介助の介護場面において、介護者の腰部などにかかる負担を軽減させます。それと同時に、介護者の腰痛の発症リスクも低下させます。介護者が身体を動かそうとすると、脳から各部位の筋肉に向けて送られる「生体電位信号
をHALが読み取り、その意図のとおりに動いて介護を補助します。重量も約3キログラムと軽量化されているため、女性や高齢者が装着することも可能です。

 
 

介護ロボットの一日も早い実用化を

介護現場の救世主になり得る介護ロボット。急ピッチで開発が進んではいるものの、普及まではまだ時間がかかりそうです。
ますます高齢化する社会で介護の需要が高まることを考えると、国や自治体による補助金制度の充実をより一層強化し、一刻も早く実用化させる必要があるでしょう。
介護ロボットが介護問題を解決する日の到来が待たれます。

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理由① 自社開発費用を少なくすることで、お客様への初期費用のご負担を少なく

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理由② 高い入居率をキープすることで、安定した運営を実現

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