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介護オムツとは?被介護者が安心できて、自尊心を傷つけない選び方

介護オムツを使うか否かは、介護者と被介護者の双方にとって重要な問題です。
例えば、日常的に安静にしている必要がある人の場合、介護オムツを使うとトイレのたびに起き上がる必要がなくなるため、身体的負担を軽減させることができます。
一方、まだ便意や尿意があり、意思表示ができるにもかかわらず、オムツの中に排泄しなければならない状況は、被介護者の自尊心を傷つけたり、皮膚トラブルや床ずれを引き起こしたりすることにつながります。
介護オムツのメリットを活かし、介護者、被介護者がお互いに快適に過ごすためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
今回は、現在介護に携わっている人のために、介護オムツを上手に活用するポイントをご紹介します。

介護オムツイメージ1

介護オムツとは?

介護オムツの使用にはメリットとデメリットがあります。まずはこの両方を理解した上で、使用すべきか否かを判断してみましょう。

介護オムツとは

介護オムツとは、介護を必要としている人向けの大人用紙オムツのことです。「トイレに間に合わずよく失禁するようになった」「認知症の症状が進み、トイレを自分で探せなくなった」といった排泄のトラブルを防ぐために使用されます。
介護オムツの購入費用は医療費とみなされるため、「6カ月以上寝たきり」「医師にオムツの使用を認められている」など、一定の条件を満たせば、医療費控除の対象になる場合があります。

介護オムツのメリット

介護オムツを使うと、具体的に下記のようなメリットがあります。

【被介護者にとってのメリット】
・失禁に対する不安が軽減される
・外出に対する不安が軽減され、活動的になる
・トイレ移動や下着の着脱といった動作負担が軽減され、転倒の危険性が低くなる
・トイレのたびに起きなくても良いので、安眠や安静状態を保つことができる

【介護者にとってのメリット】
・トイレ介助の負担が軽減される
・トイレ介助のたびに起きなくても良いので、安眠できる

介護オムツのデメリット

介護オムツを使うと、具体的に下記のようなデメリットがあります。

【被介護者にとってのデメリット】
・自尊心が傷つけられる
・皮膚かぶれや床ずれを起こす
・介護オムツに対してネガティブな印象がある場合、引きこもりや食欲不振につながる
・姿勢が崩れやすくなり、嚥下障害などを招くおそれがある
・自力でできることが少なくなる(残存能力の低下)

【介護者にとってのデメリット】
・費用面での負担が増える
・被介護者の要介護度が上がる可能性がある

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介護オムツの種類

介護オムツには、一般的なパンツタイプ以外にもいくつかの種類があります。代表的な介護オムツの使い方や特徴をお伝えします。

アウター

・パンツタイプ
下着のように履くタイプの介護オムツです。形状も下着と似ているため、介護オムツへの抵抗がある人でも比較的着用しやすいのが特徴です。ただし、寝たままの状態で使うと、横モレしやすいといったデメリットがあります。
目立ちにくい薄型タイプと、吸収力のある厚手タイプがあり、薄型は排尿1~2回分、厚手は排尿4~5回分程度を吸収してくれます。

・テープタイプ
ウエスト部分にテープがついているタイプの介護オムツです。寝たままの状態でも交換できますが、他のタイプに比べて、比較的高価な点がデメリットです。
テープタイプにも薄型から厚手までさまざまな種類があり、平均して排尿2~4回分程度を吸収してくれます。

・ベルトタイプ
オムツのウエスト部分についたベルトで、腰部分をぐるりと固定できるタイプの介護オムツです。ベルト部分を外せば簡単に着脱できるので、立ったままでも座ったままでも装着可能です。しかし、発売しているメーカーが少ないのがネックです。
吸収目安は排尿5~6回分程度。パンツタイプとテープタイプのちょうど中間に位置します。

インナー(吸水パッド)

・尿取りパッド
パンツタイプやテープタイプの内側に入れて使うパッド型の介護オムツです。
アウターと尿取りパッド(インナー)を併用して使えば、パッドのみを交換するだけで良くなるため、パンツ・テープタイプのオムツ使用量が減る上、オムツ交換の手間も省けます。また、外出時にはパッドのみを持ち歩けば良いので、荷物が少なくて済みます。

・長時間(高吸収)パッド
長時間(高吸収)パッドは、尿取りパッドの高吸収バージョンです。
通常の尿取りパッドよりも尿の吸収率が高く、便なども横モレしにくい構造になっているため、長時間使用したい日や、朝まで快適に眠りたい夜間の使用に適しています。

・インナー選びはアウターを選んだ後で
パッドにはパンツタイプ用とテープタイプ用があるため、それぞれに合った商品を選ぶ必要があります。先にアウターを選んでから、タイプに合ったインナーを選びましょう。

介護オムツの選び方

介護オムツを選ぶ際に考慮すべきことは機能性だけではありません。誤ったオムツ選びで被介護者に余計なストレスをかけないよう、適切な介護オムツの選び方をご紹介します。

被介護者の介護度を考慮する

介護オムツを選ぶときにまず考慮したいのは、被介護者の介護度です。まだ自力でトイレに行けるにもかかわらず、介護者の都合だけで介護オムツを使用してしまうと、本来できていたはずのことまでできなくなり、残存能力の低下や、介護度の上昇につながるおそれがあります。下記の目安を参考に、被介護者の身体状態に合った介護オムツを選びましょう。

・自立している場合(自分でトイレまで歩ける、自分で立ったり座ったりできる)、着脱動作が必要な「パンツタイプ」が適しています。

・全面的な介護が必要な場合(寝て過ごすことのほうが多い、自力で移動できない)は、寝たままの状態でもオムツ交換ができる「テープタイプ」が適しています。

被介護者の体形や好みから選ぶ

被介護者の体形に合っていない介護オムツを使用していると、皮膚のかぶれや床ずれ、横モレといったトラブルの元となります。妥協せず、最適のサイズを選ぶことが重要です。

・パンツタイプの場合
ウエストのフィット感を基準に選びましょう。着脱しやすいからといって大きめのサイズを選ぶと、横モレの原因になります。

・テープタイプの場合
お尻のフィット感を基準に選びましょう。装着したときに、おなかとテープ止めの間に手のひらが入る程度が目安です。

被介護者の好みを尊重する

介護オムツを初めて着用する際は、最初から一種類に決めてしまうのではなく、被介護者の好みに合うものを見つけるまでいろいろと試すほうが良いでしょう。
また、使い始めの頃は、恥ずかしいという気持ちが強くなりがちです。介護度や体形は考慮しつつ、ご本人が「下着に近いものがいい」と希望された場合には、薄手のパンツタイプからスタートするなど、本人の意思の尊重や心のケアも同時に行うことが大切です。

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介護オムツの交換方法

最後に、介護オムツの交換方法をご紹介します。正しい装着方法を知ることで、オムツのフィット感アップや、横モレ防止にも役立ちます。

パンツタイプ

・被介護者が立ったまま行う場合
1. トイレの介助バーを使用して、つかまり立ちの体勢をとってもらう
2. オムツをおろす
3. 被介護者を支えながら便座に移動する
4. 足からオムツを抜き、準備しておいた新しいオムツに足を通す
5. 再びつかまり立ちの体勢に戻ってもらい、陰部とおしりをきれいに拭く
6. オムツをあげる

・被介護者が座って行う場合
1. 介護者と被介護者が向かい合う体勢をとる
2. 被介護者は介護者に体重をかけて前傾姿勢をとり、抱き着く体勢をとる
3. 介護者は被介護者の身体を左右に傾けて、お尻が浮かせながらオムツを引き下げていく(これを数回繰り返す)
4. おむつを引き抜き、準備しておいた新しいオムツに足を通す
5. 足を低い台などに乗せてお尻を浮かせてもらい、その間に陰部とおしりをきれいに拭く

被介護者が寝たきりの場合

・テープタイプ
1. 被介護者の背中が介護者側を向くように、横向きに寝返りをさせる
2. 交換用のオムツを準備し、被介護者の腰元(お腹側)に置き、テープ部分を少し巻いておく
3. 汚れたパッドをはずし、オムツを丸めて被介護者のお尻の下に入れ込んでおく
4. 陰部とおしりをきれいに拭く
5. 被介護者に膝をたててもらい、介護者側に寝返りをさせる
6. 丸めておいた使用済みのオムツを引き抜き、横に準備しておいた新しいオムツをセットする(吸収ポリマー部分が骨盤に当たるようにセットする)
7. 被介護者を仰向けに戻し、巻いておいたテープ部分を戻す
8. 被介護者の足を真っすぐに戻し、パッドを陰部に添わせるようにして山折りにする
9. オムツをあて、しわにならないようテープで留める

パッドを上手にあてるためのポイント

・ギャザー機能を活かす
パッドをセットする際、テープタイプの立体ギャザーの内側にしっかりと収めるのがポイントです。

・パッドが最も吸収する箇所にあてる
男女ともに、お尻の割れ目が隠れる位置にパッドを装着します。

・身体とオムツの間に隙間をつくらないように注意
男性の場合、パッドの面積が広いほうをお腹側にセットします。パッドを谷折りにし、陰部を包み込むようにあてます。もう一枚のパッドを「ろうと状」に組み立てて陰部をその中に入れるのも良いでしょう。
女性の場合は、パッドを山折りにし、恥骨を覆うようにあててください。

・オムツ全体をずらさない
テープは下から上の順に留めていきます。また、下のテープは上向き、上のテープは下向きに留めることでしっかりと固定できます。

介護オムツイメージ2

オムツ選びは本人の納得感を第一に

高齢化が進むにつれて、介護オムツの品質もどんどん改良されつつあります。
ごわつき感が軽減され、シルエットもずいぶんスマートになりましたが、それでも「紙オムツをつけなくてはならない」「自分で排泄コントロールができない」という状況は、被介護者本人にとってなかなか受け入れがたい事実であることには違いありません。

「人は何歳になっても自尊心や羞恥心を持っている」ということを忘れないようにしましょう。介護オムツを使用するときは、被介護者本人の納得感を第一に考えることがとても大切です。

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